1月。
風が一番冷たい季節。
「ーっ!!置いてくよー!?」
「んあーーーっっ!!ちょっと待て!!」
こんな時期に転入なんて、珍しい。
でもなんかいいな。
「無理。」
「はぁ!?」
「何?あたしまで遅刻仲間にさせる気?」
「うっ・・・・・」
もちろん不安は多いけど
新しい出会いがあるってことでしょ?
だから気分は最高。
「それに!時間とあたしは待ってくれないの!知ってるでしょ?」
「あっでも・・・・ちょっっと・・・・・待っとけ!」
あ、でも雨だから最高−10くらいかな・・・・
「問答無用ーいってきまーす!!」
「あーーーっっ!ちょっ・・・・・おい!」
あたしは早く学校に行きたくて、
ルンルン気分で家を出たから、重要な事を忘れてたの。
それは・・・・・・・・・・・・・
シ リ ウ ス -Story1 出会い-
「・・・・・・・・・・・・・・此処は・・・・・何処・・・・・・・・?」
何!?このおきまりの展開!!
方向音痴って事を忘れるなんてあたしってどんだけやばいの!?
はぁぁ・・・やっぱり待ってればよかった・・・・後悔先に立たず・・・・。
ってかこのまんまじゃあたし、転入早々遅刻!?
と同じ分類にされちゃうわ!!どーすんのよあたし!!
しかも今日雨でしょ?この辺薄暗いなぁ・・・怖い・・・・
なんか出てきそう・・・・
「・・・・・・・・・・・・ちょっといれてくれぇぃ!!!」
「ギャーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
何何何何何何何何何何!?
「っるせぇなぁ!!耳元で大きな声出すんじゃねぇよ。」
驚いて右を見ると、傘の中に赤髪の少年が一人。
なんだ、人間か。良かった。
その横にいる少年はガムをくちゃくちゃ噛みながら、水滴を手で払っていた。
意味あるのだろうか・・・・・・
ってか!そんなことより
「・・・・・・・・・・・あなた誰ですか。」
「え!?お前の立海の制服来てるくせに俺のこと知らねぇの!?」
「あっ・・・あったり前でしょ!?あたし今日から転入するんだもん!!」
「へぇ。」
すると、少年がじっとこっちを見てきた。
「・・・・・・何?」
「なるほど・・・・・じゃー俺が一緒に職員室まで行ってやるぜぃ。傘のお礼に。」
「はっ!?誰も頼んでませんけど?」
「どうせ道に迷ったとかだろぉい?」
「うっ・・・・・・ってか!君!傘は!?」
「学校。」
「・・・・・・・・・・・・は?」
「だから、学校。部室に置いてきた。」
「あのさ、昨日も雨降ってなかったっけ・・・?」
「は!?俺が帰るとき晴れてたし!」
なんだろう?この違和感。
初めて話したのに
なんか昔から知ってるようなそんな感じ。
途中、あたしと同じ制服着てる子の視線は痛かったけど、
それは一人であの道を通ってた時と比べれば何でもなくて、
あたしの隣にいる人は凄い力を持ってる、
そう思った。
これが貴方と私との出会い。
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